ホームページはまだつくるな!

 先日、ある顧客から、 「建物は古いですが、ホームページは今風で、見やすいオシャレーな感じに仕上げたいとおもいます。漠然としていますが、藤本さんの御協力なしでは成り立ちませんので、どうぞよろしくお願いたします。」
との依頼があった。
 顧客も「漠然としていますが・・・」と一応断りしたうえでの依頼であったが、顧客がまっさきに見た目のことを考えるのも無理はない。
 ある意味、当然といえば当然である。
 なぜなら、最終的にホームページを利用する人が目にするのが、デザインだからである。
 ただし、これは受け手側、つまりサービスを利用する側の発想であり、我々のように何かを産み出す(プロデュース)側の者としては、間違ってもデザインから入っていってはいけない。
 デザインとは、手段であり、目的ではないということだ。
 デザインが決まるまでにはいくつかの段階がある。
 詳しくはあとで説明するが、素人(プロとの対比として)はそのようなことは一切考えずに、まず見た目、つまりデザインを重視する。逆に私自身がサービスの受け手であれば、まっさきに目につくのはもちろんデザインである。
 では、ホームページを新規に立ち上げるにも、リニューアルするにせよ、まず一番最初に考えなければならないことはなんだろうか?
 あなたにも少し考えてもらいたい。

そもそも、ホームページの役割とはなんだろうか?
 「情報を得る?」
 「何かを調べる?」
 「欲しいものを安く買う?」
 立場によってそれそれ使い方は違うだろう。
 いくつものサイトをプロデュースしてきたプロの立場から言えば、

 
ホームページの役割は「問題解決の場」

と捉えている。
ホームページを利用するユーザーは大なり小なり様々な悩みを抱えている。
たとえば、家を建てたい人がいたとしよう。
その場合、まず家を建てたい人の悩みとはなんだろうと考えてみる。
まず、家を建てる土地の有り無しで悩みも違ってくるだろう。土地が無ければ、まずは建てる土地探しがスタートになるだろうし、すでに土地があればどんな間取りの家を建てようかとプラン集を眺めているかもしれない。
 そんな悩みを抱えた顧客をリアルに創造できれば、次にどんな解決策を提供できるのかということを考えていくことになる。
 とは言っても、顧客の悩みなど真剣に考えたことがなかったとういう人や、これまで検討してきた人にとっても顧客の悩みを整理するのは大変な作業である。


ユーザーが抱える悩みの整理
 そこで、顧客の悩みを下記の6分類にわけて整理できる表をこちらからダウンロードして使ってみてほしい。
 
ホームページを利用する人の悩みがわかれば・・・
 あなたがそれをどのような方法(またはサービスや商品)で解決できるかを提示してやればいい。これがいわゆるホームページのコンテンツ(中身)になるわけだ。
 コンテンツは基本的にはテキスト(文章)がベースで、必要に応じて写真やイラストなどを使って説明していく。
 次に検討すべきが、「流れ」になる。

ユーザーにホームページ上でどう思い、どう行動してもらうのか?
 例えば、先ほどの土地を探している人の場合、最終的には不動産業者に売買の仲介をしてもらう必要があるが、すぐに業者とコンタクトするのは躊躇する。
 そこでホームページ上に「失敗しない土地選びの方法」という小冊子を用意し、ダウンロードしてもらう。もしくは、5回シリーズぐらいのメールセミナーを用意しておき、メールを登録した人だけに3日おきぐらいにメールを送って順を追って説明していくというやり方がある。最後のメールに問い合わせ方法などを明記しておくと、問い合わせてくる率が格段と高まる。
 このように最終的にホームページに訪問したユーザに何をして欲しいかを明確にしておくことが重要である。
 次に検討していくのが、先ほど検討した流れをスムーズに達成させるためのレイアウトを検討していく。

流れをスムーズに達成させるためのレイアウトとは?
 ホームページにおけるレイアウトを、一般の住宅の場合におきかえてみるとわかりやすいかもしれない。
 例えば、家事において洗濯をする場合の流れを考えるときに、洗濯→干す→取込む→収納という一連の流れがある。これをスムーズな流れで行えるようにするための間取りを考えるのとよく似ている。
 先ほどの土地を探しているユーザーの例で説明すると、流れは小冊子のダウンロード→小冊子を読む→問合わせという3ステップからなる。これをスムーズにしてもらうためのレイアウトをホームページ上で検討していくことになる。
 そして最後にようやくデザインを検討していくことになる。

デザインを一言でいえば?
訪問してくれたお客様に
 「どのような印象を持ってもらいたいか?」
 ということになる。
 例えば、病院のケースで考えてみよう。
 清潔感や安心感を伝えるためには、白やブルー系がよく使われている。産婦人科であれば、女性が主なターゲットとなるため、全体にピンク系の色を使うとかわいらしくなる。
 また色だけではなく、文字(フォント)を丸コジックにしたり、メニューの角を丸くるすれば、より柔らかな印象を与えることも可能だ。
 私がデザインした産婦人科のサイトが「知っておきたいWebデザインきほんBOOK」(新星出版社)の病院編(P28)で参考事例として取り上げられているので参考にしてもらいたい。
 以上、最終デザインができるまでには、各ステップを経てようやく完成となる。
 これまで話してきたことを表すと下記の図にようになる。
 もし、まだ何から検討を初めればいいかわからないなら、初回60分の無料ヒアリングに申し込んで欲しい。
 まずは、あなたのビジネスをよく知らなければ、アドバイスのしようもないので。
                                      
追伸1、最後まで読んでくれてありがとう。もしあなたが無料のヒアリングを申し込むかどうか迷っているなら、何も急ぐ必要はない。似たようなサービスをしている会社は山ほどある。他の会社と比較してみるのも一つの方法だし、ネットなら簡単に比較検討もできる。じっくり検討して決断して欲しい。だだし決して決断を先延ばしにしないこと。決断とは「何か物事を決めて断ち切る」ことである。そうしないと後からきっと後悔する。
やるならやる、やならいならやらないを必ず決めてほしい。

追伸2、ホームページの制作費用についてよく質問をいただく。どこまで関わるのか、またサイトの規模によっても大きく開きがある。運用サポートについては価格を示しているのでこちらで確認して欲しい。しかし、「だいだいどれぐらい?」かを知っておきたいのも良くわかる。わたしたちが関わるのは主に中小零細企業やスタートアップの個人事業だが、平均すると概ね40万円前後になるケースが多い。この金額が高いか安いかは、ビジネスの規模によるところが大きい。いずれにしろ初回の無料ヒアリングでビジネスの規模もある程度わかるはずなので、概算であればお答えできると思う。